老犬の介護は飼い主にとって、とても疲れるものです。 痛いところやつらいところを言えない犬は「食べない」、「飲まない」「便の調子が悪い」が調子の悪いサインですが、動物病院に行って検査をして原因がわかっても手術する体力がなく、家で最後までみてあげるという場合もあります。 食事もとらなくなり、寝たきりの状態が長く続くと飼い主は最後まで世話をしたいけれど、疲れてしまうことだってあります。 老犬介護を犬も飼い主も楽に過ごすグッズやアイディアをご紹介したいと思います。 今回は食べなくなった老犬の食事についてご紹介します。
老犬介護食(4タイプの食事)
若い頃はドライフードを食べていても、老犬になると歯が悪くなり、固いフードは食べにくくなってきます。 若い頃は塩分や味の濃いものでないものを健康を気遣い選んでいても、食べることのできない老犬は、何でも食べるということが先決です。 食べられるものは何でも、口に合うものを試して食べさせてみましょう。 体に良いから「●●のドッグフードを食べさせたい」と頑張ってみてもなかなか食べない場合が多いと思います。 先ずは食べられるものを食べさせましょう。 ドッグフードに限らず、手作りしても良いと思います。
4つのタイプの老犬用の食事をご紹介します。
1)スープ状のエナジードリンク (流動食)
さらさらのドリンクで、固形は入っていないタイプのものです。
自力で飲めない老犬はスポイトや「シリンジ」と呼ばれる注射器などで口に入れてあげることも出来ます。
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1)犬のエナジードリンクや流動食用の注射器 【シリンジ】
流動食を飲ませる場合、ソフトなプラスチック製のスポイトは歯で噛んで飲み込んでしまうと腸閉塞になってしまう危険性があり、また少量づつしか与えることができず、飼い主の手間もかかります。
食事用に注射器【シリンジ】を使うと安全で、ある程度の量をまとめて飲ませることができます。
小型犬の場合、顔の近くに大きいサイズのものを近づけると怖がる場合があるので、20~25mlほどの大きさのものが飼い主も扱いやすく良いと思います。
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エナジードリンクのような固形の入っていないジュース状のものはシリンジで口の脇から入れてあげるのが食べさせやすいでしょう。
水も飲ませることができます。
2)缶入りウェットフードよりも水分の多いドッグフード
自分で飲み込むことができそうなら、液体のジュース状のものから、水分量の多いウェット食を試してみると良いと思います。
頭を下にしてトレーから食べることが難しければ、イナバが出している ”犬用ちゅ~る ”を直接口元で絞りながら食べさせてあげると、犬は頭を下にすることなく、なめて飲み込むことが容易にできます。
いなばペットフード 犬用ちゅ~るは細長いパウチ入りで、パウチを切って搾り出すと犬はなめて食べます。
噛む力や首を下にする足腰の力が衰えてきた場合に、飼い主が手で搾り出しながら与えることができます。
3)ウェットタイプのドッグフード(缶)
スーパーやホームセンター、ペットショップでも販売されている缶詰のペットフードです。
トレーに入れて食べられるようになったら、より固形の多いものを食べさせられます。
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4)半生タイプのドッグフード
カリッと固いタイプではなく、ムニュ(かまぼこよりも固い噛みごたえ)のものです。
若い頃のようにカリカリとした固いものより、ソフトな噛み応えの方が歯にやさしく、好むようになります。
老犬で健康な状態なら半生ドッグフードと手作り食を食べてくれれば良いと思います。
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まとめ
老犬になるとこだわりの自然食も食べない場合があります。 飼い主は病気持ちの老犬のために、体に良いフードを食べて欲しいと願うのですが、老犬は食べない場合も多いのです。
頑張りすぎて弱っていくよりは、先ずは体力を回復させてから食事療法に取り組む方が犬も飼い主もストレスがありません。 元気になればまたいろんなものが食べられるようになります。
今回はペットショップ、スーパー、ホームセンターなどで手軽にそろえられるフードをご紹介しました。犬によって好みは違うと思いますが、少量づつ買って、試してみて、少しでも食べてくれれば体力がついていきます。
調子の悪い時は選り好みするものです。体力がついてくると、食べられるものはまた以前のように多くなります。
この夏、うちのハナも4キロ有った体重が2キロほどになり、点滴入院もしました。 スポイトで口に水を入れてやり、流動食からウェット食、今ではドッグフードを食べています。 体重も元に戻りました。 もうすぐ16才になるので、いつまで元気な状態が続くかわかりませんが、楽しみながら、介護をしていきたいと思います。
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