犬の散歩中に相性の合わない犬に吠える、引っ張るで、毎回バトルが始まり、お悩みの飼い主さんへ。 犬にはそれぞれ吠える理由があり、犬それぞれの理由ごとに対策やしつけを解説します。
先ず、原因や理由を理解し、愛犬に合ったしつけや対策をしていくと、意外と穏やかに、楽しくお散歩が出来るものです。
犬それぞれに、相性の合う、合わないがあります。 相性の合う犬とは遊んだり、絡んだりできますが、相性の合わない犬とは遠くからの影を見る、吠える声や、息づかいを聞く、においをかぐだけでも警戒モードに入ってしまうものです。
目標は、相性の合う犬を1匹づつ増やすこと、相性の合わない犬とは問題なくすれ違うことができることです。
吠える原因と理由から解説していきます。
吠える原因と理由
幼犬期のお散歩不足
ワクチン接種が終わり、お散歩デビューがokになる頃、3、4ヶ月頃~1年半までの間はお散歩の回数を多く取ると、子犬の社会性が鍛えられ、お散歩慣れします。
なんらかの理由でこの時期にお散歩があまりできなかった犬は怖いものや、相手との距離のとりかたなどの社会性がうまく身につかないまま育ち、怖さのあまりに吠えたり、相手を威嚇したりします。
子犬を社会化させるために、幼犬期はなるべく早い時期に散歩に慣れさせる必要があります。 気質の強い子犬、逆に怖がりですぐに暗いところに入ってしまう性格の子犬は頻繁に散歩に連れ出し、子犬の頃に良い経験を積み重ねることが、散歩中の吠えや引っ張りにつながらないためにとても大切です。
お散歩デビューの時期については、バックナンバー
をご覧下さい。
【対策としつけ】
幼犬期には、やさしいタイプの犬、子犬と体格の違わない大きさの犬と会わせる、子どもや自転車、杖をついた人、あらゆるものに子犬の頃から慣らせることがとても大切です。
天気がよければ、短時間でも良いので何回でも外に出してあげて、お散歩慣れをしていきましょう。
幼犬期の社会化を逃してしまい、吠えが毎回ある場合の対処法は
大好きなおやつや、大好きなおもちゃを飼い主さんが持って散歩しましょう。
おやつやおもちゃは普段与えているものとは違って、特別好きで食いつきの良いものを選んでください。
そして、普段からお座り、待て、伏せのしつけをし、散歩中でも出来るようにすると、吠えそうな場面の前におやつやおもちゃに集中させることが出来ます。
そして、問題なくすれ違うことが出来れば、合格としましょう。
怖い経験をしたことがある
お散歩の時の怖かった経験がその後の吠えの原因になっているケースがよくあります。
例えば、子犬の時に乗られた、体格の大きな犬に前足でパンチを受けた、噛まれたなど、一度怖い思いをすると、犬は相手の犬のことをづっと嫌いになってしまうことが多いです。 自分の身を守るための習性でもあります。
【対策としつけ】
飼い主さんも犬同士の怖い経験につながりそうな相手とは距離をとるように心がけましょう。
特定の相手だけ吠える場合は、会わせないこと、すれ違う場面では、犬を歩道側に歩かせ、飼い主は車道側を歩くと相手の犬との間に人間(飼い主)が入るので、犬にとっては守られている印象になることと、目と目が合わないので、吠えのスイッチが入りにくいというメリットがあります。
犬は目と目がバッチっと合った瞬間にバトルが起こりますので、顔と顔を真正面から合わさないように工夫しましょう。
多頭飼いの場合、群れを守る行動
多頭飼い、2匹以上犬を飼っている場合、犬は特にお散歩中、一匹が前に出てその他の犬を守る行動をする場合があります。
吠えるのはいつも先頭を歩く犬で、お散歩中は警戒しながら歩いて、群れを守っています。 他の犬や人が近づこうものなら、吠えまくります。
【対策としつけ】
お散歩中、飼い主さんが前を歩き、犬が前に出ることのないような散歩の仕方をする必要があいります。 いつも警戒している一匹の役割を飼い主さんが代わりにするということ、飼い主さんのリーダーシップが大切なのです。
普段からお座り、伏せ、待てなど、おやつを使ったしつけを定着させること。
お散歩中においしいおやつを持って行き、苦手な相手が来たときにお座りをさせたり、おやつをあげたりして、飼い主の方に注目するようにすると吠えにくくなり、誰かに合うとおやつがもらえるという習慣づけで誰かに合うことが良い印象へと変化していきます。
道幅が狭く、犬同士の距離が近くなるケース
散歩で歩く道幅が狭く、犬同士の距離がすれ違うとき、近づきすぎてバトルになるケースがあります。
相性の悪い犬同士の場合は、近づき、目を合わせた瞬間に吠えが始まります。 顔と顔、目と目がバチッと合った瞬間に火がついたように吠え、戦闘モードに入る犬もいます。
これは、どちらかの犬の性格、幼犬期にお散歩に十分行けずに社会化の時期を逃してしまったなど、理由はあります。
【対策としつけ】
対処法としては、道幅の広い道を選んで散歩をする。 相性の悪い犬をみかけたら、コースを変えるなど、会わせない、吠える機会を減らすことで穏やかに散歩ができます。
散歩の吠えのトラブルを回避するために、共通するしつけ
飼い主が愛犬より前を歩く
普段のお散歩から、飼い主が前を歩きくことが大切です。
方向転換や立ち止まる時も犬の行きたい方向に飼い主が合わせるのではなく、飼い主さんが決めることを心がけましょう。
急に方向転換する練習は効果的です。
公園など、目的地に向かっていても、飼い主が急に方向転換します。 犬がうまくついてこれたときには、褒める⇒おやつ、を繰り返し、毎回うまくいくようになったら、おやつは回数をへらして、最終的には褒めるだけでも犬は満足するようになってきます。
飼い主さん主体で散歩をするためには、最初はおやつ持参でお散歩するのが効果的です。
お座り、伏せ、待ての徹底
普段からお座り、伏せ、待てがきちんとできるように、おやつを使ってしつけしていきましょう。 室内だけでなく、屋外で気が散る時でも飼い主に注目しておすわりや伏せができるようにしておくと、散歩中のトラブルになりそうな時、飼い主さんに注目して座って待つことができれば、吠えることも少なくなってきます。
リードを引っ張らない
相手に向かって吠えている時、リードがピンと張った状態で、飼い主さんも止めさせるために引っ張るケースがあります。 ただ、リードを引っ張り続けると、余計に興奮が収まりません。 犬は押されると押し返す、引っ張られると、その倍の力で引っ張りかえすという習性を持っています。 飼い主さんがリードを引っ張ると、犬は余計に吠え、興奮していきます。
では、どのように制御すればよいのか?
吠えても、サラリと小走りで通り過ぎる、又は、犬のリードをお座りできる長さのところで足で踏んで固定し、飼い主が相手の犬と愛犬との間に入り、相手の犬にすれ違ってもらう。
吠えても最小限で止め、吠え続けさせないことです。
犬を叱らない
吠えを止めさせるために飼い主さんが叱っても、犬は応援されているか、相手の犬が悪いと勘違いし吠えは止まりません。
叱らず、最小限に抑えて通り過ぎることを目指しましょう。
まとめ
お散歩中に相性の悪い犬と出くわした場合、吠える、引っ張るで大騒ぎになって困っている飼い主さんは、愛犬は何が原因で吠えているか、分かると思います。
原因がわかれば、対処やしつけをしていくだけですが、もともとの気質というものもあります。 他の犬がお友達がたくさんいて、ワン友作りたいな、と思うこともあるでしょう。
ですが、先ずは、他の犬と比べずに、お座り、待て、伏せをおやつを使って、日々徹底させること、外でもおりこうに、問題なくすれ違うことが出来れば十分合格です。
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